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ETRO

エトロ

ブランドの歴史について

ETRO(エトロ)の創業者であるGimmo Etro（ジェローラモ・エトロ）は1940年にイタリアのミラノで誕生しました。彼はもともと建築家を目指していましたが、家業である織物工場をの後を継いでいます。そこで新しいテキスタイル（布製品における生地や柄など）を生み出していき、祖母が持っていたカシミールショールの紋様に魅せられ、アレンジによって創造された「ペイズリー柄」になります。そしてインドのカシミール紋様を自身の手で再現しようと決意し1968年にテキスタイルメーカーとしてETRO(エトロ)を創業します。19世紀後半に失われたカシミール紋様を独自のセンスと技法で現代に甦らせたとして世界的に有名なメーカーです。

Gimmo Etro（ジェローラモ・エトロ）氏自身が生み出した「ペイズリー」の名称でお馴染みである、カシミール紋様をあしらった生地やカーテン、家具類などを1981年に発表し大きな反響を呼びました。。そして様々なバリエーションを増やしていき、この頃よりペイズリーコレクションをなどの製品にはETRO(エトロ)のブランド名が使用されました。翌年の1982年にはブランドの定番ライン「アルニカ」が登場してバッグや小物類のアイテムに採用されていきます。この「アルニカ」はレッド、イエロー、ターコイズ、アイボリー、オリーブグリーンなどの糸を使ってジャガード織りで生地を作成します。そして作成した生地に「PVC樹脂コーティング」をして強度と耐久性を向上させています。

1985年にはなんと2000種以上にも及ぶカシミール紋様をあしらったホームコレクション(ベッドカバー、テーブルクロス、毛布、ガウンなど)を発表しています。日本においての活動は1988年に「エトロジャパン」が東京都港区に設立され、代表取締役はファビオ・ストラーダ氏が就任しました。この頃に日本はバブル期でエトロのアイテムが大人気となります。その後1989年にはペイズリー柄をジャカード織で表したバッグを発表しショール、ネクタイ、小物類を加え、アクセサリー分野にも進出していきます。また同年には香水を発表し、さらにメンズ・ウィメンズウェアをラインもスタートさせ、香水事業、アパレル事業に進出し事業拡大させていきます。

1997年春夏、イタリアのミラノで初のウィメンズコレクションを発表し、1997年秋冬には次男であるKean ETRO(キーン・エトロ)がクリエイティブ・ディレクターに就任しメンズコレクションも発表しています。2000年に入ると長女のVeronica Etro（ヴェロニカ・エトロ）がウィメンズウェアのチーフデザイナーに就任します。そして兄キーンとの共同製作としてコレクションを発表しました。

2021年フランスのコングロマリット「LVMH （モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン）」系列の投資会社「Lキャタルトン」により買収され、半世紀以上に渡り一族経営に終止符が打たれる事となります。

2022年にはデザイナー変更が行われクリエイティブ・ディレクターにマルコ・デ・ヴィンチェンツォが就任する発表があり、ウィメンズ、メンズ、及びホームコレクションをプロデュースしています。このマルコ・デ・ヴィンチェンツォはイタリアのローマの「ヨーロッパ・デザイン学院」を卒業後はFENDI(フェンディ)のアクセサリーデザイナーとしてキャリアをスタートさせています。2009年には自身の名を冠したウィメンズのレディ・トゥ・ウェアブランドであるMarco De Vincenzo（マルコ・デ・ヴィンチェンツォ）を発表して、ヴォーグイタリアとアルタローマによる新人デザイナーコンテスト「Who is on Next?”」で優勝したほどの凄い人物です。

マルコ・デ・ヴィンチェンツォのデビューコレクションはイタリアのミラノファッションウィークで発表があり大きな話題となりました。新たな道を進む第一歩となるマニフェストETROPÍA(エトロピア)を発表しました。このエトロピアとは、「ファッションは身体と色彩の対話であり、ウェアとしての概念を超えて個性を探求するために大事なものである、と伝えるサイケデリックな旅である」とされています。

また経営はGimmo Etro（ジェローラモ・エトロ）の子供である、ヤコポ、キーン、イッポリト、ヴェロニカの4人が「L キャタルトン」と協力し担っている。引き続きエトロファミリーとして現在は関わっています。

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