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J.M. WESTON

ジェイエムウエストン

J.M. WESTON(ジェイエムウエストン)について

フレンチトラッドの代表的なシューズブランドであるJ.M. WESTON(ジェイエムウエストン)ですが、その歴史は古く、積み上げられた伝統は我々に安心感を与えてくれます。ここでブランドについて説明させていただきます。

フランスでÉdouard Blanchard（エドワール・ブランシャール）が1891年に創業し、その歴史はなんと100年以上も続く老舗メーカーです。息子であるユージェーヌ氏は早くからアメリカで用いられていた近代的な靴の製法に着目し、1904年にユージェーヌ氏は渡米をします。そしてアメリカのマサチューセッツ州ボストン近郊のウエストンで、「グッドイヤーウェルト製法」の技術を学んびました。

そして帰国後、パリの競馬場で、2代目のユージェーヌ・ブランシャール氏は実業家のヴィアール氏と出会い、そこで意気投合した2人は革靴ブランドとしてのショップをパリ・シャンゼリゼ通りにオープンさせます。ブランド名は、ユージェーヌ氏自身がグッドイヤーウェルト製法を学んだアメリカの地にウエストンちなんでJ.M. WESTON(ジェイエムウエストン)と名付けられました。よほどこのアメリカのウエストンという土地に思い入れがあった事がわかります。

その後ブランドを代表する「180 ローファー」が1946年に誕生します。「1966年にはみんながウエストンの“モカシン”を履いていた」という伝説が残るほどこのローファーは大ヒットします。フランスのシャンゼリゼのドラッグストアにたむろする反抗的な若者たちは、父親の靴を「ジーンズ姿に素足でローファーを履く」というスタイルで社会的秩序に反抗する行動をとりました。さらに1968年にパリで起きた学生運動の時にはその靴はは学生たちのシンボルとなりフランスの若者たちによる文化がJ.M. WESTON(ジェイエムウエストン)の認知度を高めました。

またJ.M. WESTON(ジェイエムウエストン)を語る上で「180 ローファー」ともう一つ押さえておかねばならない靴があります。それは王道Uチップ「641 ゴルフ」というモデルです。これはゴルフシューズを原型とすることから「ゴルフ」と称されるモデルで、カジュアルなシーンでも使えるという事で人気があります。ブランドの頭文字を凹凸にあしらったラバーソールは抜群のグリップ感をもち、人間の足に極めて近い独特の木型と、4種類のウィズ（横幅）展開があり、優れたフィット感と履き心地が人気の秘密です。またアッパーには小雨程度であれば水の侵入を防いでくれる「ロシアンカーフ」を使用しています。さらにアウトソールはラバーソールですので雨の日気にせずに履けるマルチプレイヤーです。

2001年にはレディースシューズのデザイナーでフェミニンな靴で有名な、ミッシェル・ペリーがデザイナーに就任する発表がありました。このペリー就任により伝統を重んじながらも、流行を取り入れたモダンなコレクションを多く展開する事が可能となりました。これには少し秘密があって、ペリー自身がデザインをせずにデザインのベースは基本的に過去のモデルを使用してアレンジを加えている点です。またペリーのコンセプトを取り入れたラインは、「グラフィック」などありますので興味のある方はこちらのほうもチェックしてみて下さい。

長年ブランドを支えてきたミッシェル・ペリーに代わって、ガリエラ宮パリ市立モード美術館の元館長であるOlivier Saillard(オリヴィエ・サイヤール)が2018年に新アーティスティックディレクターに就任しました。このOlivier Saillard(オリヴィエ・サイヤール)は日本文化への関心も高く、COMME des GARCONS(コムデギャルソン)やISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)、Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)というブランドから影響を受けているそうです。

また2024年9月より発売予定のSacai(サカイ)とのコラボレーションシューズは注目されていて、ゴルフ場の芝生で誕生したとされる「ゴルフ」がベースとなっています。こちらはフランスのリモージュの工房の熟練の職人によって製作されたソールは、機能面でもデザイン性も併せ持つシューズに仕上げてくるはずです。(2024年2月現在)

J.M. WESTON(ジェイエムウエストン)のこだわり

J.M. WESTON(ジェイエムウエストン)の靴は。グッドイヤーウェルト製法を採用し、「超低適植物性革なめし」と呼ばれる伝統的な革なめしの工程を行っています。またレザーソールの自社タナリーを持っている数少ないなシューメーカーで、リモージュにある自社工場では、約170名の職人が日夜良い靴づくりのために働いています。こだわりとして機械的な速さを求めるのではなく、熟練工と呼ばれる職人技を非常に大切にしているブランドで、長年積み重ねてきた技術で作られたソールはブランドの誇りといえるのではないでしょうか。

また通常のモデルにアップチャージすることで、自分の好きな素材やカラーにカスタマイズすることができるサービスがあります。これにより世界で一つだけで自分の靴を作ることも可能です。オーダーメイドの分やはり価格は上がってしまうかと思いますが、それ以上に満足感を得られるのではないでしょうか。オリジナルティを求める方は是非この「スペシャルオーダーサービス」を検討してみて下さい。